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本当のパーキンソン病の話をしよう - 3

次に患者さんの話に移ります[眼鏡]

Berkheimer(1973)
らが報告しているように、確かに亡くなられた患者さんにおいて黒質線条体のドパミンは減少しています。

面白いことに、臨床症状とドパミン減少で明らかに相関があるのは、無動のみであり、振戦や筋強剛とは相関しません。

また、この相関がみられるのは淡蒼球ではなく、尾状核なのです[ひらめき]
尾状核のドパミン減少はハンチントン病でもみられますので、パーキンソン病に特異的なものではないということになります[手(パー)]

BRAIN.gif

 

その後、病型を分けて考える(振戦タイプ、硬直タイプ)、基底核を更に詳細に切り分けてドパミン含量を測り、その相関を求める研究が報告されました(Neurology. 2008 15;:1403-10)。

 共通なのは、振戦はドパミン含量とは関係ないということですね[exclamation] 

しかし、その他の症状については、相関があるという報告もあり、一定した見解ではないように思えます。



個人的には、ドパミン欠損と症状の相関を求める研究手法には無理があると思われます
なぜなら、一般病理解剖所見の報告を見ましても、ドパミン系以外にセロトニン系、ノルアドレナリン系など障害部位は実に多彩で、基底核以外に非常に多くの病変部位が存在します
(J.Neural Transm. Suppl 56;1-29,1999)

 

さて次にイメージングの話に移ります[眼鏡]

ブドウ糖PETを用いた研究では、基底核でのブドウ糖取り込みはコントロールに比べ差が出ませんでした
また、症状に左右差を認める例で、ブドウ糖の取り込みに左右差は在りませんでした
(Rougemond at al. 1984)
DAT scanでは確かにドパミンの低下を示唆するのですが、臨床症状の程度との相関はありません(Meland et al. 1978)

  以上述べましたことからは、パーキンソン病をたった一つの神経伝達物質で説明しようとすることには無理があります[手(パー)]
PD201210619.gif


以下にNeurologyの論文の一部を引用します。

Our collective thinking about Parkinson disease (PD) has been heavily influenced by the dramatic response to dopamine replacement therapy. --------the first neurons affected in PD are nondopaminergic; the substantia nigra and other dopaminergic nuclei are affected only later in the course. ------ the current era, most of the disability of advancing PD is from involvementof nondopaminergic systems, including levodopa-refractory motor symptoms, dementia, and dysautonomia.

NeurologyR 2007;69:17011711


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